【第54回】日本生命、共済(死亡保障)、アリコ、アメリカンホームダイレクト、アフラック(医療保険)、明治保田(年金)、東京海上、セゾン(損保)の証券分析事例です。【大阪府 年金生活者 60代前半 男性】
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最終更新日:2023/06/03
通常メルマガ(事例など) アフラック・がん保険「スーパーがん保険」, アメリカンホームダイレクト「医療保険(みんなのほすピタる), アリコジャパン(現メットライフ生命)「10年更新型定期医療保険(730日型)」, セゾン自動車火災「火災保険」, 大阪府民共済「総合保障4型+医療1型特約」, 日本生命「団体定期保険」, 明治安田生命「個人年金保険」, 東京海上日動「団体傷害定期保険」
こんにちは。河合です。
本日は大阪セミナー参加者の保険証券分析の事例をご紹介します。
大阪セミナー後、私との個別相談の上、既に契約されている保険契約の内容も見直したいということで証券分析を受けられました。
くどいようですが、ご本人からは了解をいただいて、本人と特定できないことを前提にご紹介させていただいています。
【大阪府 年金生活者 60代前半 男性】
◯表全体の見方として
死亡保障・医療保障・老後資金(年金)・損害保険をそれぞれ加入年の順に上から並べています。
青の数字は横の備考にも記載がありますが少しご説明のいる部分です。下記で説明をしていますので参照下さい。
赤の数字は頂いた情報だけでは不確定、またはわからなかった部分ですのでご確認頂ければと思います。
◯証券分析
*不慮の事故や怪我による死亡、入院の保障が多く見られますが、生命保険の保障分析では病気による死亡と入院を基本に解説致します。
1.)日本生命「団体定期保険」
・死亡保険金:2,500万円(2015年に減額)
・保障期間:?
・月払保険料:21,170円(2015年から)
・払込期間:?
・払込総額:?
・解約返戻金:0円
・返戻率:0%
1983年(29歳)に加入して以来、1年毎に更新していく掛捨の団体定期保険です。2015年の1月に死亡保険金を3,000万円から2,500万円に減額されていますね?
1年更新型ですから、ある年毎に保険料は高くなっていく保険だと思いますが、頂いた情報だけでは保険料がどのように高くなっていくのか?また、この保障がいつまで継続できるのかはわかりませんでした。ただ、いずれにしましても、団体からの脱退(退職や転職)や、定期保険ですのである年齢で保障(保険)は継続できなくなり、解約返戻金もありません。
2.)大阪府民共済「総合保障4型+医療1型特約」
・死亡保険金:460万円(60〜65歳、病気死亡時)
・入院日額:9,000円(病気)
・入院一時金:2万円
・手術給付金:3・6・12万円
・在宅療養:4万円
・先進医療:100万円
・保障期間:65歳
・月払保険料:5,000円(4,000+1,000)
・払込期間:65歳
・払込総額:?
・解約返戻金:0円
・返戻率:0%
分類は「死亡保障」にしましたが、特約で医療保障を付けています。
2004年(50歳)に加入して以来、1年毎に更新していく掛捨の定期保険です。以降も4型であれば保険料は65歳まで変わりません。
この保障は65歳までで、65歳以降も保障を継続したい場合は「熟年型」への加入となり、保険料が同額の場合、保障は概ね半分くらいになります。
最長で85歳まで保障の延長ができますが、保障額は年齢帯によってどんどん小さくなります。
解約返戻金はありませんが、毎決算毎に剰余金があれば「割戻金」があります。
3.)アリコジャパン(現メットライフ生命)「10年更新型定期医療保険(730日型)」
・入院日額:5,000円
・手術給付金:5・10・20万円
・先進医療:なし
・保障期間:最長82歳?
・月払保険料:6,306円
・払込期間:10年更新(次回2016年8月更新)
・払込総額:?
・解約返戻金:0円
・返戻率:0%
1996年(42歳)に加入し、10年毎に更新していく掛捨の定期医療保険です。保険料は更新の10年毎に高くなります。次回は今年の8月で、同額の保障内容で更新する場合、保険料は1万円前後になるのではないでしょうか。
現メットライフではこのような10年更新型は販売しておらず、また今となってはほとんど販売されていない一入院の日数制限がないタイプの医療保険です(その分保険料が高くなります)
この医療保険は最長で82歳まで延長できるかと思います(72歳か80歳の可能性あり)
ご家族の保障が〇〇さんの保障額の60%で付けられています。
解約返戻金はありません。
4.)アメリカンホームダイレクト「医療保険(みんなのほすピタる)」
・入院日額:?
・手術給付金:?
・先進医療:?
・保障期間:?
・月払保険料:3,441円
・払込期間:終身
・払込総額:?
・解約返戻金:0円
・返戻率:0%
2015年(61歳)に加入の終身医療保険ですが、頂いたFAXではこれ以上の情報がありませんでした。
5.)アフラック・がん保険「スーパーがん保険」
・診断給付金:100万円(1回のみ・上皮内がん保障外・65歳以降給付金半額)
・がんによる死亡:150万円(65歳以降給付金半額)
・がん以外の死亡:15万円or10万円(65歳以降半額)
・がん入院:日額15,000円(無制限)
・在宅療養:20万円
・がん通院:5,000円(65歳以降半額)
・保障期間:終身
・月払保険料:4,270円
・払込期間:終身
・払込総額:?
・解約返戻金:0円
・返戻率:0%
1996年(23歳)に加入の「終身がん保険」です。4,270円の保険料を保障を継続される限り毎月支払っていきます。「Vタイプ」ではないようですから、解約返戻金のあるタイプのがん保険ではないでしょうか?解約返戻金の推移が記載されている設計書などがあればご確認下さい。
ご家族の保障が〇〇さんの保障額の概ね60%で付けられています。
6.}明治安田生命「個人年金保険」
・死亡保険金:払込保険料相当額
・月払保険料:10,000円
・払込期間:10年(67歳)
・払込総額:1,200,000円
・10年後解約返戻金:1,215,454円(67歳一括受取)
・一括受取時返戻率:101.3%(1,215,454÷1,200,000)
・10年確定年金受取:1,294,000円(67歳〜129,400円✕10年)
・年金受取時返戻率:107.8%(1,294,000÷1,200,000)
2011年(57歳)に加入の「個人年金保険」です。10年後67歳から129,400円の年金を10回、計1,294,000円を受取ります。この場合の返戻率は107.8%です。
もし、67歳時に一括で受取る場合は1,215,454円、返戻率101.3%となります。
7.)東京海上日動「団体傷害定期保険」
・死亡保険金:1,500万円(ケガにより死亡)
・保障期間:?
・月払保険料:6,350円
・払込期間:?
・払込総額:?
・解約返戻金:0円
・返戻率:0%
こちらはケガによる死亡や入通院の保障、携行品の補償で、損害保険の分野です。
8.)セゾン自動車火災「火災保険」
・2012〜2024年:20年契約
・補償:火災、落雷、破裂、爆発、盗難
・建物:2,000万円
・家財:300万円
・地震:なし
・特約:個人賠償
こちらも損害保険の分野です。
◯アドバイス
〇〇さんには以前、ヒアリングシートの回答で、保険加入に際して「職場や銀行で薦められてなんとなく」とお答えがありましたが、まさにその通りの印象を受けます。
まず、生命保険加入にあたって一般的な考え方ですが、生命保険の死亡保障というのは、万が一があった場合「誰が、金銭的にどれくらいリスクがあるか?」平たく言えば「誰がどれだけ金銭的に困るのか?」で、加入するべきものです。〇〇さんに万が一があった場合に「どなたが」「どれくらい」金銭的にお困りになるか?ということですね。現在、奥様に収入があるかないか?または奥様ご自身で資産があるかないか?などでも大きく違いますが、〇〇さんご自身の資産が7,000万円以上あり、お子さんも3人共恐らく自立されていらっしゃると思いますので、相続対策以外の目的において、生命保険(死亡保障)が必要であるかどうか疑問ですがいかがでしょうか?ブログに詳しく書いていますのでこちらを参考にし、必要保障額をザックリで構わいませんので計算してみて下さい。
また、医療保険加入に関しても、ある程度の預貯金があればそれほど多く必要はありません。そちらも参考にして下さい。
1.)日本生命「団体定期保険」→解約 or 継続 or 他の保険で必要な分だけ加入
上記踏まえ、死亡保障が必要でしょうか?必要がなければ解約しましょう。
もし、死亡保障が必要な場合は「必要な期間」を「必要な保障額」で用意します。
そのニーズにこの団体定期がマッチするようでしたら、そのまま継続する方法も考えられます。
まずは、死亡保障についてザックリで良いので計算をしてみて下さい。
2.)大阪府民共済「総合保障4型+医療1型特約」→解約
保障も小さくなり、いずれは無くなる保障です。本当に必要な分は他で用意した方が良いです。
3.)アリコジャパン(現メットライフ生命)「10年更新型定期医療保険(730日型)」→解約
今年がちょうど10年の更新時期になり、今回の更新はかなり割高感を感じると思います。
入院保障自体、最近加入した4)アメリカンホームダイレクト「医療保険(みんなのほすピタる)で十分かもしれませんし、内容によっては他の保険会社の終身医療保険に加入し直した方が良いかもしれません。
4.)アメリカンホームダイレクト「医療保険(みんなのほすピタる)」→保障内容がよくわかりませんので判断が難しいです。
5.)アフラック・がん保険「スーパーがん保険」→解約
医療保険やがん保険などに関しては、治療方法の医学的進歩や国の医療制度(点数)の変更などにより、時代とともに保険会社の販売する医療保険の保障内容も変わり、加入後に一番見直しが行われる保険種類です。その意味でも「スーパーがん保険」の保障内容は今となってはあまり良いとは言えませんから、本当に必要な場合は他の保険会社で加入しなおした方が良いと思います。
6.}明治安田生命「個人年金保険」→払済
約15年前から現在まで、日本の保険会社の商品は史上最低の予定利率で、このような超低利率の時代にこのような貯蓄性のある保険には加入すべきではありませんでしたね。恐らく今解約しても元本割れとなってしまうと思いますので、払済にされると良いと思います。明治安田生命に確認をしてみると良いでしょう。
*保険の見直しはいろいろあります「解約」「減額」「払済」「延長定期」「コンバージョン」
7.)東京海上日動「団体傷害定期保険」→解約
ケガによる死亡保障や入院保障が多過ぎると思いますがいかがですか?本当に必要かどうかをご確認下さい。
8.)セゾン自動車火災「火災保険」
損保分野ですので証券分析の範囲外ですが、せっかくですから一言。
補償内容が(火災、落雷、破裂、爆発、盗難)になっていますね?
私も過去に多くの火災保険を取扱ってきましたが、通常(風災、雹災、雪災、水濡れ)を外して契約を頂いたことはありませんでした。
また、マンションの2階以上にお住まいの方やご自宅が戸建で、よほどの高台にある場合は水災を外しますが、それ以外では水災を含めて契約を頂いておりました。これらを補償から外された理由が何かありますでしょうか?
◯追記
死亡保障に関しては、そもそも保険金が必要かどうか?必要な保障額を算出し、検討してみて下さい。
これまでの私の印象では〇〇さんに万が一のことがあったとしても
・金融資産が7,000万円あること
・会社員でいらしたのであれば、厚生年金にも加入されていたこと
を考えると、奥様が金銭的にそれほどリスクがあるようには思えません。
もちろんお子さんは自立されているでしょうから、お子さん自身も金銭的にお困りになることはないかと思います。
医療保障や、がん保障に関しても同様に、高額療養費制度なども踏まえた上で、どのくらいリスクがあるのか、本当に加入する必要があるのかを検討した上で、必要であれば必要な分だけ加入し直されると良いと思いますが、こちらもそれほど必要ではないように感じます。
それよりも、現在の預貯金に関しては金利のつく商品で運用し、殖やしていかれてはいかがかと思います。海外商品では低リスクで3%/年や8%/年という商品がありますので、一度そちらも検討されてはいかがでしょうか?
例えば、わずか5年で約115%(日本円換算で3,000万円→約3,450万円)まで殖やすことのできる確定保証された商品があります。イメージ的には5年定期貯金のような商品です。
また、最低預入金額が約1億円からではありますが「プレミアムファイナンス」という仕組みを使うと、現在の金利状況でも10年後に元本の2倍まで殖やせるような商品があります。
*老後資金のための海外生命保険(プレミアムファイナンス)
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保険証券分析をしてみて、実に10人に9人くらいの方が何かしらのアクションを必要とされる方です。
その結果、海外でもっと利率の良いものをした方がいいこともあれば、海外では保障できないもの(医療、介護、損保など)もあります。
まずは皆さんが入っている保険が現在の状況とお考えに合ったものなのかどうかを確認してみてはいかがでしょうか?
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